ライカのカメラの特徴と強み

本格派カメラとして君臨するブランド

あまり店頭で見る機会は少ないですし、値が張るのでなかなかポチれず眺めるだけですが、カメラに慣れ親しんだ人が一度は憧れるメーカー。それがライカではないでしょうか。
あるいは、「使い勝手が悪いのにスペックが高くない、コスパの低いカメラ」というイメージを持っている方も少なくないかもしれません。

それでも、フィルム時代から今なおコアなファンを掴んで離さないメーカーであり、性能と写りに定評があります。

高価になる理由としては、大量生産のレンズではなく、製造に手間のかかるレンズを自社生産しているからです。
その代わり、鏡胴にはアルミや真鍮がたっぷり使われていて、レンズは樹脂ではなくガラスにこだわっているため、メンテナンスを怠らなければ50年は軽く超えられるほどの耐久性がありますし、古いレンズでも修理できるという強みもあります。

長いカメラ人生という視点で見るとそんなに高い買い物ではないかもしれません。

機能美を感じられるミニマルな美しさ

ライカは「ものとして所有する楽しさ」を感じられるカメラでもあります。
主流のM型ライカは、フィルムの時代に生まれた「M3」モデルが始まりですが、今なおそのデザインを受け継いでいます。

ライカのカメラは、装飾をほとんど省いたミニマルな見た目をしています。そこに、ライカの赤丸のロゴがついて、なんだかノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。
(この赤丸ロゴについては好き嫌いがあると思いますけどね…)

カメラを選ぶときには、つい画質とかレンズ性能に目が行きがちです。もちろんライカには性能的な魅力もありますが、何よりも「持っていてテンションが上がるカメラ」でもあると思います。

「質感」を巧みに表現してくれる

ライカの性能の魅力として挙げられるのは、やっぱり描写じゃないでしょうか。
カメラの描写力というと解像度に偏りがちですが、「そのものの質感を表現できているか?」というのも、カメラの性能を語るうえでは重視されるポイントです。

ライカはそれが特に優秀で、人の肌らしさ、金属らしさ、プラスチックらしさなど、そこにある「ものらしさ」を見事に切り取ってくれるのです。

「解像度が高い」という言葉では片づけられない美しさというか、むしろ収差と共存しようとしているので綺麗すぎないところがあり、そこに妙な生々しさを感じる写真が出てきます。この異質な写りに惚れ、ライカの魅力にとらわれた方も少なくないでしょう。

ライカは頭の片隅に残り続け、ふとしたタイミングで「あ、ライカいいかも…」と思い出しては値段を見て尻込みしてしまう、一度その楽しさに触れるとずっと片思いがくすぶり続けるような、魔性の魅力があるカメラですね。